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BLOG歯列矯正を行うにあたって、小臼歯の抜歯を必要とするケースがあります。
歯並びを整えるためだとわかっていても、長年大切にしてきた健康な歯を抜くことには抵抗がある方も多いはずです。ただ噛み合わせの負担を減らしたり、ほかの歯がむし歯になるリスクを軽減させられたりと利点も多く持ち合わせています。
そこで今回は、歯列矯正で抜歯を行う場合のメリットやデメリットを詳しく解説します。
抜歯の必要性を見極め、適切な判断を行いましょう。
歯は原則として、顎骨の中に植立しなければなりません。歯を並べるための隙間がない状態で歯列矯正を進めると、歯茎の後退や歯根の短縮などをもたらす可能性があります。
抜歯以外の方法として、後方への奥歯の移動や、歯列弓の幅の拡大などが挙げられます。しかしこれらの方法では、大きなスペースを確保することが困難です。また前者の方法では、親知らずを抜かなければなりません。
顎が小さいなどの理由で隙間が不足する場合には、抜歯で大きなスペースを確保するのがよいでしょう。
前歯を後方へ動かす場合、後方部分に移動のためのスペースを確保しなければなりません。
その方法として歯間を少しずつ削る「IPR」や、後方への奥歯の移動(親知らずの抜歯が必要)、歯列弓の拡大などが挙げられます。しかし先述したように、これらの方法では少しの隙間しか確保できません。前歯を動かせる量も限られてしまうでしょう。
前歯を大きく移動させたいケースに適しているのが、小臼歯の抜歯です。抜歯後にアンカースクリューを用いて奥歯を固定し、前歯を後方へ引っ張ります。この方法であれば、前歯を7mm程度移動させることも可能です。前歯を大きく移動させ、口元を引っ込められるでしょう。
抜歯を避け、十分なスペースを確保しないまま治療を行うと、歯が思い通りに移動せず治療が長引くことがあります。特に歯の重なりが大きな症例では、抜歯を行うことでスムーズな治療が可能です。
治療期間の目安は症例によって異なるため、詳しくはかかりつけの歯科医師に確認してみてください。名駅歯科クリニック矯正歯科では、抜歯の必要性とともに治療期間の目安を事前にお伝えしています。
歯の本数が減少することで、将来的にむし歯や歯周病を患った際に、治療方法が限定される場合があります。小臼歯を失うことで、ブリッジに使用する土台の歯が変わってしまうためです。ただほかの歯を支台歯にすることで、治療は可能となりますのでご安心ください。
また噛む力などの機能面についても、抜歯した直後は咀嚼能力が低下する場合があります。しかしあくまで一時的なものですから、心配する必要はないでしょう。
抜歯をすることでスペースができますが、それを埋めるためには半年~1年程度かかります。治療が終わればきれいに閉じて自然な見た目になりますが、治療中の段階では気になる方がいるかもしれません。
なお抜歯をする歯の隣の歯が天然歯であれば、人工歯を装着し、徐々に人工歯を削りながら隙間を埋めることが可能です。治療中の見た目が気になる方は、かかりつけの歯科医師へ相談ことをおすすめします。
多くの方が、抜歯をするときの痛みを心配されます。しかし手術は麻酔をして行うため、実際に痛みが生じるのは麻酔が切れたあとです。
一般的には痛みや違和感が3日程度続き、1週間程度で消失します。ただしこの期間に、強いうがいを何度もするとドライソケットになり治癒が遅れます。暴飲暴食や飲酒なども避けて安静に過ごしましょう。
なお術後には、炎症を抑えるための痛み止めを処方します。またドライソケットになった場合は、痛み止めが入った軟膏を塗布して治癒を待つことになります。
先ほど「歯の重なりが大きい症例では、抜歯が治療期間の短縮につながる」とお伝えしました。
しかし歯がそれほど重なっていない場合は、治療が長引く傾向にあります。歯が移動する際に、傾斜しないよう細心の注意を払いながら隙間を埋める必要があるためです。
歯の重なり具合は、患者さまご自身ではなかなか判断できません。歯科医師に相談して判断することをおすすめします。
今回は、歯列矯正における抜歯について解説しました。
健康な歯を失うことなくスムーズに治療できるのが一番ですが、症例によってはそれが難しい場合があります。
メリットとデメリットをご自身の症例に照らし合わせ、前者の方が大きいと感じた場合は抜歯をおすすめします。
とはいえ、ご自身で不正歯列の状態を見極めるのは困難です。かかりつけの歯科医師に相談し、適切な判断を仰ぎましょう。
名駅歯科クリニック矯正歯科ではCTやセファロ分析を用いた診断を行い、患者さまの顎骨の大きさや口腔内の状態を確認した上で最適なご提案をいたします。どうぞご安心ください。
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