歯列矯正で顎が短くなるのか？歯科医院が実状を解説！

「矯正したら顎が短く見えるようになった」「治療後に顔のバランスが変わった気がする」と感じている方も少なくないのではないでしょうか。

しかし、歯列矯正によって顎の骨そのものが短くなることはありません。

ただし、歯や噛み合わせの変化、口元のバランスが整うことで、見た目として顎が短くなったように感じるケースはあります。

本記事では、なぜそのように見えるのか、実際に起こる変化と起こらない変化、そして治療前に気をつけたいポイントまで詳しく解説します。

歯列矯正と顔の大きさについては下記の記事をご覧ください。

歯列矯正で顔が小さくなるって本当？口元の変化と見た目の印象を解説

歯列矯正で「顎が短くなる」と感じるのはなぜ？

歯列矯正で「顎が短くなる」と感じる理由は下記のとおりです。

• 見た目が変化して短く感じるケース
• Eラインや横顔の変化による錯覚
• 噛み合わせ改善でフェイスラインが変わるケースがある

それぞれ解説します。

見た目が変化して短く感じるケース

矯正によって歯並びや噛み合わせが整うと、フェイスラインや顎周りの印象が変わることがあります。

たとえば、前歯が前方へ傾いていた状態から後ろに下がると、口元がスッキリし、相対的に下顎が小さく見えることがあります。

これは骨格が変わったわけではなく、あくまで周囲のバランスが整った結果として視覚的に変化したものです。

Eラインや横顔の変化による錯覚

Eラインとは鼻先と顎先を結んだラインのことで、口元がどれくらい前後しているかを判断する指標です。

歯列矯正によって前歯が後退すると、口元が引き締まり、Eラインが整います。

この横顔の変化により、下顎の存在感が弱まり、以前より短く見えることがあります。

噛み合わせ改善でフェイスラインが変わるケースがある

噛み合わせが悪いと、咀嚼時に特定の筋肉ばかり使ったり、顎関節に無理な負担がかかったりし、顔の左右差やフェイスラインの歪みにつながることがあります。

矯正治療で噛み合わせが整うことで、筋肉の負担が均等になり、エラの張りが軽減され、顎先のラインがすっきりし、以前より短く見える場合もあります。

実際に歯列矯正で顎が短くなることはあるのか？

実際に歯列矯正で顎が短くなることはあるのかについては以下のとおりです。

• 骨は基本的に短くならない
• 歯の位置・角度の変化が与える影響
• 顔のたるみ・脂肪の変化による見え方の違い

順番に説明します。

骨は基本的に短くならない

現在の矯正治療では、歯や歯列の位置を動かすことはできますが、顎の骨を短くすることはできません。

外科手術を伴わない限り、骨格そのものの長さや形は変化しません。

歯の位置・角度の変化が与える影響

一方で、歯の位置や角度が変わることで、口元や顎の見え方が変わることはあります。

たとえば出っ歯が改善すると、口元の突出がなくなり、結果として顎先との距離が縮まって見えるため、全体的に顎が小さくなったような印象になることがあります。

顔のたるみ・脂肪の変化による見え方の違い

矯正治療は時間をかけて行うため、治療期間中に体重が変化したり、口周りの筋肉の使い方が変わることで、フェイスラインの脂肪量が変化することがあります。

これにより輪郭がすっきりし、顎部分が短く見えたり小さく見えたりする場合があります。

歯列矯正でフェイスラインが変わる理由

歯列矯正でフェイスラインが変わる理由は下記のとおりです。

• 出っ歯の改善による口元後退
• 下顎の位置が整うことによる変化
• マウスピース矯正とワイヤー矯正の違い

順番に解説します。

出っ歯の改善による口元後退

出っ歯が改善されると、上唇や口元が後退し、横顔がスッキリします。

以前より顎先が目立ちにくくなることで、顎が短くなったように見えることがあります。

出っ歯と面長について詳しくは以下のページをご参照ください。

歯列矯正と面長の関係を見てみる

下顎の位置が整うことによる変化

噛み合わせが整うと、下顎が本来あるべき位置へ誘導され、顎先の左右・前後の位置が安定します。

受け口や開咬の方では、下顎の位置の変化によって横顔が変わることがあります。

マウスピース矯正とワイヤー矯正の違い

マウスピース矯正は透明なアライナーで歯を動かします。

ワイヤー矯正は歯1本ずつを精密に動かせるため、細かい噛み合わせの調整が得意です。

どちらも顎を短くすることはありませんが、歯の動かし方によって見た目の変化に差が出ることがあります。

当院の矯正メニューについては以下をご確認ください。

スマイル歯科クリニック・矯正歯科の矯正メニューを見てみる

歯列矯正で顎の見た目を悪化させないためのポイント

歯列矯正で顎の見た目を悪化させないためのポイントは次のとおりです。

• 治療前に横顔シミュレーションを確認する
• 歯科医師による診断を受ける
• 顎の動きを考慮した治療計画を立てる

それぞれ解説します。

治療前に横顔シミュレーションを確認する

治療後の顔つきがどのように変化するかを把握するために、治療前に横顔のシミュレーションを確認しておくことが大切です。

口元の突出感や顎先の位置に悩みがある方は、歯をどれくらい下げるのか、上下のバランスをどのように整えるのかを視覚的に理解しておくことで、治療後のイメージとのギャップを防げます。

歯科医師による診断を受ける

治療前には必ず歯科医師による精密検査を受け、骨格・噛み合わせ・顔のバランスの観点から自分の状態を理解しましょう。

専門的な診断に基づく治療であれば、不要な抜歯や過度な移動を避け、バランスの良い仕上がりを目指せます。

顎の動きを考慮した治療計画を立てる

矯正治療は歯だけでなく顎の動きにも関わります。

咀嚼の癖、顎関節の状態、筋肉の使い方など、顎の動きを総合的に考慮した治療計画を立てることで、治療後の見た目の違和感を防ぐことができます。

まとめ：歯列矯正で顎が短くなることはない

歯列矯正によって顎の骨そのものが短くなることはありません。

しかし、歯の位置や噛み合わせが整うことで、横顔やフェイスラインが変わり、見た目として顎が短く見えることがあります。

こうした変化は、骨の長さが変化しているのではなく、顔全体のバランスが改善することによる視覚的なものです。

当院では、見た目だけでなく噛み合わせや健康のメリットも丁寧に説明しています。

経験豊富な歯科医師が、患者様に最適な治療法を提案していますので、まずは無料カウンセリングをご活用ください。

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